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イントゥ・ザ・サン Comments (6)
前半は「ブラックレイン」にも似ているが、全体として質感が落ちたような作品。外国人から見た変な日本があちらこちらに散りばめられていて、日本人からすると違和感がある。設定ではスティーブン・セガールの演じるトラビィスは東京の危ない地域で育ったことになっているらしいが、俳優になる前には大阪で合気道の道場を開いていた彼の怪しい関西弁がそこかしこで炸裂する。音楽でも日本を表現したかったのだろうが、中国の二胡の音が流れ続けるのも痛い勘違い。コロッケが野口五郎の物真似をしている場面で、日本人以外が観ると一体どう思うのだろうか。
でも何か憎めない。おかしなところだらけでもなんとなく許してしまう。日本を舞台にして日本語を喋ってくれるし、日本刀を振り回してくれるし、これだけでもういいじゃないかという気分になった。彼の手助けをして日本刀を持って乗り込んでくる中国の娘が美人で、そのうえ動きも華麗で気に入った。たいした水準の映画ではないけれど、製作者側が無理やり日本らしさを出そうとしてかえって日本から離れていくという意図しない脱力系の笑いもあり、つけた点数よりも本当は心の中では気に入っています。なんとなく日本愛を感じるのです。