NETFLIX 世界征服の野望

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数秒から長い人で約一分ほどのコメントで次から次へと流れるように人が入れ替わり、立ち代わり、テンポよく話が進んでいき、中にはアーカイブス映像として有名俳優のコメントから映画を飽きささないためにアニメーションまで途中でインサートしている。

ドキュメンタリー映画「NETFLIX 世界征服の野望」...
どことなく目のあたりや名を遺すような人は共通点が多いのか雰囲気がイチローと似ているNETFLIXの創設者の一人であるマーク・ランドルフが前半は、メインで映画の話を引っ張っていっていた。　失礼　イチローファンの方

ＶＨＳの時代を知っている方なら、ビデオレンタルショップに返却期限ぎりぎりになってから慌てて返しに行った事を覚えている人は多いかもしれない。　NETFLIXがＤＶＤの返却の仕方をアメリカの安全な郵送手段に根本から変え、しかも返却期限の撤廃やレンタル料金の定額制を打ち出したことで彼らのファイナンシャル危機をかいくぐってきた奇跡のような軌跡をこの映画で目の当たりにすることができる。 今、考えるとVHSテープだけでなく再生するデッキの意外に大きいのに驚くし、その物質主義的に染まっていたものが、ラップトップでクリックするだけで時間をおかずに鑑賞することができるって... ビデオテープに始まって、ビデオデッキ、返却にかかるエネルギーや時間を考えると、その手間なんて今や存在はしない。今後、彼らが、どのような新システムでソフトを供給するのかが楽しみにもなってくる。

最近俳優業引退を表明したロバート・レッドフォード(SUNDANCE INSTITUTE FOUNDER)のアーカイブス映像から
"Change is inevitable. And some people fight it, and some people
embrace it."

この映画のラストで時代を感じさせるシーケンス... ブロックバスター（英語：Blockbuster LLC）のビデオチェーン店がアメリカで最後の店舗であったオレゴン州のベント店の閉鎖のシーンや日本の事業展開も全面的に他の企業に譲渡する形になっているのがビデオ界における今昔の栄枯盛衰を考えてしまう。

この映画の一番の欠点は、コメントをしている方々が、元がつく職員であったり関係者であることと、Netflixの現ＣＥＯのリード・ヘイスティングスがアーカイブス映像でしか現れず、生の声が聞けなかったこと... 無理と言えば無理なのか？
それとＣＥＯである彼の悪口は一切ないこと　　．．．期待半分

ドキュメンタリー映画の評価の高いNetflixオリジナル... オスカーを今後、ドラマ部門で数多く受賞するためには、劇場公開を重視している会員の思考を捻じ曲げるような優れた素晴らしい感動作を産むしかないのかもしれない。

この映画の内容ではトレンドさなんて、とてもとても感じられませんでした。

ネットフリックスは、もともとは郵送DVDセル＆レンタルというビジネスモデルでしたが、全米中に何千もの店舗を展開していたレンタルDVDチェーン、ブロックバスターとガチで戦って勝利します。その後、今に到るストリーミング配信のモデルに移行して大成功を収めるのですが、この映画はそんなネットフリックスの誕生から全米を制するまでが、関係者の証言で描かれています。初代CEOのマーク・ランドルフはたくさん出てきます。20年7月から共同CEOのテッド・サランドスも出番多め。だけど、最大の中心人物である現CEOリード・ヘイスティングスのインタビューはなし。恐らく、ネットフリックスでは配信されない「ネットフリックス正史」っていうところですかね。

まず、本作を見て思ったことは大きく3つ。
1つ目は、インタビューに答える人が意外といて、「この人、誰？」となる場面がちょいちょいあること。
2つ目は、こんな大成功している企業でも、実は、倒産危機さえあって、近年やっと軌道に乗り出した感じだったのか、と素直に驚いたこと。
3つ目は、やっぱり経済って面白い、ということでした。

そもそも「ネットフリックス」という会社が1997年に作られた「郵便によるDVDレンタルの会社」くらいは知っていました。そして、ライバル企業は、アメリカ最大のレンタルビデオチェーンの「ブロックバスター」で、「ブロックバスター」と「ネットフリックス」は「プロ野球」と「少年野球」くらいレベルが違うことも知っていました。
ただ、時と共にネットの技術革新が急速に進んで、それぞれの企業が変化をしていきます。でも、まさかそんな過程で、「ネットフリックス」が倒産危機にまで陥っていたとまでは考えていませんでした。
ライバル企業と共に、どのように彼らが変わっていったのか。この実録ドキュメンタリーはかなりダイナミックで面白いです。

新型コロナウイルスによるパンデミックの危機もあり、「ネットフリックス」は目下、よりパワーアップしていますが、私は、まだ「ネットフリックス」が勝者だとは思っていません。まだまだ第2幕、3幕はあり得ると思っています。