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ニッポン無責任時代 Comments (5)
ミュージカル映画でもないのに急に素っ頓狂なコミックソングを歌い踊り出す植木等とて、すぐに頭のおかしな不審者として、同じアパートの隣人に通報されてしまうのではないか。
昭和と言うのはおおらかな時代だったんだろうな。
植木等の役名が、平均と書いて【たいら ひとし】と読ませるのは、なかなかユニークでした。
かなり久し振りに由利徹、峰岸徹を見た。峰岸さんは、年配の頃からしか知らなかったので、若い時分の彼を見れたのは貴重な経験であった。古い映画にはこの種の感動がよくある。この映画のなかでは、社長の子息ではあるが、恋に一途な純粋な青年として描かれている。本作の主人公は、平均こと、植木等さん及びクレイジーキャッツの面々である。口先だけで女たちの気を引き、社長の懐に入り込んであっと言う間に大企業の部長にのし上がるタイラヒトシというはちゃめちゃ男の成功譚。そこにふつうの意味でのリアリティはない。
しかし、私が生まれ育った昭和という時代の混沌としたエネルギーに再会できた。混沌としたエネルギーに満ち溢れてはいるが、この映画自体は、無責任に作られたものではなかった。
「健全さ」をなによりも尊ぶ平成という時代が、昭和という不健全な時代を反面教師にしているのではないかという感慨もあります。
それでもなぜか知ってる名曲が数々流れ、楽しく見ることができました。口八丁で世を渡っていく様は面白い。しかし、中には犯罪(香典ドロとか)もあり、そこは微妙、時代ですね。
いい意味の無責任、適当は大切ですね。とかく、堅苦しく生きにくくなった昨今、こんな映画でストレス発散できたらいいですね。
しかしハナ肇には気付けなかったな。銅像の印象が強すぎて。