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ティン・カップ Comments (4)
映画「ティン・カップ」(ロン・シェルトン監督)から。
映画にするには「野球」より「ゴルフ」、そう確信した。
同じ監督、同じ俳優が主演して、こうも違うものか、と驚く。
たぶん、ゴルフというスポーツの性格上、技術よりも
メンタルの部分が大きく成績に左右することを知りながらも、
練習場に通い続ける自分がいることに、苦笑いしてしまう。
また、ゴルフの方が、名言が多く残っている。
今回、気になる一言として選んだ
「ゴルフは、精神のもろさを克服するゲームだ」を筆頭に、
「一発、ナイスショットを打って、身体の中で音楽が鳴ったら、
病み付きになってやめられない」とアドバイスをし、
イチかバチかの勝負に出た時、
「なぜ打ったかわかるか? 自分を試す一瞬だったからさ」と呟く。
それを諭すように「知ってるか? パーで充分な時もある」と
キャディが諭すシーンも、人生と同じだ、と感じてしまう。
さらに、生き方の持論というべきか、ポリシーみたいな
「ゴルフの楽しみはリスク。それが持論でしょ」が続き、
おまけに「ゴルフとセックスは、下手でも楽しい」、
「君が上になって、ティーアップを」と、なんでもゴルフ用語で
会話してしまう楽しさがある。
ケビン・コスナーのゴルファー役は、ハマっているし、
映画らしい最後の終わり方も、この作品を引き立たせている。
ストーリー: 65
キャスト: 75
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 70
あまりゴルフの勝負に焦点を当てた映画ではなく、女目当てに人生の再起を賭けた駄目男の成長物語です。勝つためのゴルフの技術的なことや大きな大会でのレベルの高さを考慮すると色々と突っ込みどころもあるのだろう。でも気楽に軽く爽やかに見られる恋愛・スポーツ映画としてそこそこいけました。それにしてもくだらないことに執着して目の前の大魚を度々逃す主人公はお馬鹿だと思わざる得ないが、やはり駄目男はそう簡単に治せない。だがその駄目ぶりが微笑ましいのかも。